お誕生日おめでとうと未だに思ってしまう癖、いつになったら直るのだろうか。
去年、一昨年とだいたいこの時期にファーストが出現した。そして、今年も。気配にぞわっと怖気たつ。猫なら尻尾が膨れ上がっているよな感じ。無言かつ無表情で、内心は悲鳴をあげながら、殺虫剤を撒く撒く撒き散らす。相手が致命的なダメージを被った時点で、私も精魂尽き果てて、死骸の処理をすぐにすることができない。怖い怖い怖い。何度目の夏になっても慣れない。本当に、駄目なんです。だいたいなにもこんなむさ苦しいところへいらっしゃらなくてもよいじゃありませんか。どうかどうか山へお帰りくださいませ。さもなくば生きて返しはできませぬ。生き物として傲慢なのは判っているけど、私が家賃を払っているこのテリトリーの中に私以外の生物にはいて欲しくない。こんな私が為政者になったら、恐怖にかられて、まず異人種を虐殺してしまいそうだ。フリーターでよかったね。
一人暮らしになってから、吾が人生とっておきの「虫にまつわるいやな思い出」をたまに思い出す。思い出したおかげで悪いことの色色をそのできごとのせいにする方法を覚えた。けっこう根深い気がするので、素材としてはなかなか歯応えと耐久性があって用途はありそう。なんて目論んでいるうちに時代遅れになったりするんだろうか。ていうか悪趣味だな。ぃや独り言っす。