ごくたまにだけど、ひとをよろこばせたいひとをよろこばせるものをつくりたいと心の底から思うことがある。きっかけなんてなくて、ふと強烈にそう思う。気がつくと鎮まっているから、ある種の妄想の類いなのかも知れないけれど、そうではなくて私の土に埋まった何かが呻いている声だったらいいななんて風に思ったりする。呻き声だったらいいな、なんて変だな。
でも、そうならば、辛い気持ちも、どうにもならない歯がゆさも、明日をも知れない恐ろしさも、全方位の疚しさも、糧になれ、なんて信じられるかもしれなくて、つかやっぱり妄想だな。
濁り足りない、煮込み足りない、傷が足りない、熱が足りない。
なんてな。