一年経って、いないことに慣れたという実感。
ほんとうは、向こうが学校に通い始めて、飯に誘いにくくなって、(それでもまあちょいちょい会って愚痴の応酬でもして)、学校出て仕事に就いて、めったに会えなくなって、(それでもまあちょいちょい会って愚痴の応酬でもして)、そういうペースに慣れていくつもりでいた。そんな感じの適度な「不在」をおもっていた。そんなつもりの去年の春が終わる頃に、全く覆されて自分の楽観が粉々になったんだった。そもそも他人と仲良くすることが面倒だという姿勢の自分が無理をせずに付き合える人間が彼女だっただけで、こうなったところで生活にさして変化はなく、不在を苦痛と思うわけでなく、だからこそ逆にこれでいいんだろうかという茫漠とした不安めいた何かが潜んでいたり、まあそれでもよかったり。
誕生日の遅い私が追い抜く日が来る。